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警備員の人手不足の原因は?課題と人手不足解消の対策を解説!

オフィスを警備している人

警備員の人手不足が深刻化しています。なぜ警備員の人手不足は発生するのでしょうか?また、どのような対策を行うことでこの問題を解消することができるのでしょうか?今回は、警備員の人手不足が深刻化している原因とその対策について詳しくご紹介します。

 

 

 

警備員の人手不足の実態は?

 

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警備員の人手不足の実態についてご紹介します。

日本における警備員不足の問題は、近年ますます加速しています。商業施設やイベント会場、公共交通機関など、警備が必要な場所が多い都市部は、特に急増する需要に対して、警備員の供給が追い付いていません。求人市況を見ると、警備員の募集に対する応募が少なく、充足率が低い状況が続いています。

厚生労働省が毎月公表する、「一般職業紹介状況(令和6年3月分及び令和5年度分)」の参考統計表(PDF)によると、保安職業従事者(警備員)の有効求人倍率(令和6年3月)は6.33倍となっており、求職者数を求人数が大きく上回る状況が続いています。

また、直近の「一般職業紹介状況(令和6年11月分)/参考統計表」によると、保安職業従事者の有効求人倍率はさらに上昇し、7.15倍に達しています。これは他の職種と比較しても非常に高い数値であり、警備員不足が一層深刻化していることを示唆しています。

 

 

出典:厚生労働省 一般職業紹介状況(令和6年3月分及び令和5年度分)

出典:厚生労働省 一般職業紹介状況(令和6年11月分)/参考統計表

 

警備員が人手不足に陥る原因は?

 

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では、なぜ警備員の人手不足が発生しているのでしょうか?ここでは、警備員の定着率や離職率が高くなる原因についてご紹介します。

 

就業環境が悪い

警備業界の就業環境は、多くの人にとって魅力的とは言えない状況にあり、これが定着率や離職率の増加につながっています。

警備業は、24時間体制の現場が多く、夜勤や早朝勤務が一般的です。これにより、生活リズムの乱れや健康への悪影響が懸念されます。

また、屋外での勤務が多いため、夏の猛暑や冬の厳寒など、過酷な気象条件下での労働を強いられることがあります。このような厳しい就業環境が原因で、「入社してもすぐに辞めてしまう」「就職活動の際に選択肢から外されてしまう」といったことが起こっています。

 

給与水準が低い

給与水準の低さも警備業界が抱える大きな問題のひとつです。

求人ボックスの「警備員の仕事の年収・時給・給料(求人統計データ)」によると、平均年収は350万円、アルバイト・パートの平均時給は1,111円、派遣社員の平均時給は1,346円となっており、そのほかの職種と比較して低い傾向があります。

このような給与水準の低さも、求人応募の少なさや離職の多さにつながっていると考えられます。

出典:求人ボックス「警備員の仕事の年収・時給・給料(求人統計データ)」2025年2月19日

 

キャリア形成が難しい

警備業界におけるキャリア形成には、いくつかの課題が存在します。これらの課題は、多くの人々にとって警備員という職業の魅力を低下させる要因となっています。

警備員としてのキャリアを積む上で、「警備員指導教育責任者」「機械警備業務管理者」「警備員業務検定」などの国家資格があります。しかし、これらの資格を取得したからといって、必ずしもキャリアアップや昇給に直結するわけではありません。多くの場合、資格取得は個人のスキルアップにはつながりますが、それが即座に待遇改善に反映されるとは限らないのが現状です。

また、警備関連の資格取得には、通常数年の実務経験が必要とされます。そのため、「即時的な年収アップを望む人にとっては、魅力的な選択肢とはなりにくい」「長期的な視点でのキャリア形成が求められるが、その間の待遇改善が保証されているわけではない」といった問題があり、キャリア形成をさらに難しくさせています。

 

研修規定が厳しく仕事を始めづらい

警備業界特有の厳しい研修規定も、警備業界が抱える問題のひとつです。

警備業法には「新人は雇用形態に関わらず20時間以上の研修を受けなければ現場に出られない」という研修規程が定められており、このような規定が採用を難しくしている側面もあります。

このような研修には、基本的に4~5日程度の時間がかかるため、警備会社はこの研修期間を加味して採用計画を作らなければなりません。採用後、すぐに現場に出すことができないというのも、人手不足が発生する原因のひとつとなっています。

 

警備員の人手不足解消に効果的な対策

 

警備カメラを確認する男性

 

警備業界における人手不足は深刻な問題となっていますが、以下のような対策を講じることで、その解消に向けた取り組みが可能です。

 

勤務時間や業務環境の改善に取り組む

心身の消耗を減らすための業務環境の改善は、警備員の定着率向上に大きく寄与します。具体的には以下のような取り組みが効果的です。

・巡回の回数を適切に調整し、過度な負担を軽減する
・休憩の頻度を増やし、リフレッシュの機会を提供する
・座ってできる業務を増やし、身体的負担を軽減する
・長時間勤務後の休養期間を十分に確保する
・シフト勤務の柔軟化や短時間勤務の導入により、多様な働き方を可能にする

これらの施策により、警備員の心身の健康を維持し、長期的な就業を促進することができます。

 

待遇や福利厚生を見直す

待遇面や福利厚生の改善は、人材確保と定着率向上に直結します。具体的な施策としては以下があります。

・給与水準の引き上げや各種手当の充実
・社会保険の完備や退職金制度の導入
・有給休暇の取得促進

待遇や福利厚生の改善は、簡単に行えるものではありませんが、採用の促進や定着率の向上に一定の効果があります。可能な範囲で取り組み、従業員の満足度が向上、長期的な雇用関係の構築を行いましょう。

 

キャリアパスを明確にして将来性の不安を解消する

警備業界が人手不足に陥りやすい原因のひとつとして、キャリア形成の難しさや将来への不安があります。キャリアパスを明確にして、将来の不安を解消することで、採用促進や定着率向上につながります。以下のような方法で、キャリアパスを明確にしましょう。

・管理職への昇進ルートを明確に提示する
・評価制度の透明化を図る
・リーダー研修などの教育機会を設ける

このような施策を行うことで、求職者にとって魅力的な採用戦略が取れるようになるほか、従業員のモチベーションを維持しやすくなります。

 

採用方法の見直し

求職者にとって魅力的な待遇や条件を用意しているものの、それらを効果的にアピールできていない可能性もあります。
効果的な人材確保のために、採用プロセスの改善にも着手しましょう。

・働き方、待遇、業務環境、福利厚生、キャリアパスなどの情報を盛り込んだ魅力的な求人広告を作成する
・応募者への迅速な対応体制を整える
・採用専用のウェブサイトを立ち上げ、詳細な情報提供と安心感の醸成を図る
・採用ブランディングに注力し、企業イメージの向上を目指す

これらの取り組みにより、求人への応募数を増やす効果があるほか、取りこぼしを防ぎやすくなります。

 

システム導入による業務効率化を行う

応募数を増やす、定着率を高めるといった手法のほかに、システム導入によって業務効率化や自動化を行うという方法もあります。以下のような業務改善によって、少ない人数でも効率的に警備業務が行えるようになります。

・遠隔監視システムの導入により、リモート警備体制を構築する
・警備記録システムの活用で、業務・管理の負担を軽減する

このような取り組みを進めることで、人手不足でも業務が行えるようになる可能性があります。また、業務負荷が軽減されるため、従業員の負担を減らすことができるほか、新人でも仕事を覚えやすく、定着率が高まる効果も期待できます。長期的にも人件費の削減につながるため、積極的にシステム導入を推進しましょう。

 

 

 

採用に成功している企業の特徴は?

 

オフィス内を警備する人々

 

警備業界で人材確保に成功している企業には、共通する特徴があります。それは、適切な人材像を明確に定義し、その人材を効果的に引き付ける採用戦略を展開していることです。以下、その詳細について説明します。

 

警備業務に向いている人とは?

採用に成功している企業は、警備業務に適した人材の特性を十分に理解しています。一般的に、以下のような特徴を持つ人が警備業務に向いているとされています。

・基礎体力がある:長時間の立ち仕事や巡回など、身体的な負担に耐えられる体力が必要

・責任感があり、真摯に取り組める:警備業務は安全と秩序を守る重要な仕事であり、高い責任感と誠実さが求められる
・集中力がある:長時間にわたり警戒を怠らず、異常を見逃さない集中力が必要
・柔軟性がある:様々な状況に適切に対応できる柔軟な思考と行動力が重要

これらの特性に加えて、コミュニケーション能力や冷静さ、観察力なども、警備員に必要な資質です。これらを踏まえて、自社が求める人材像を定義しましょう。

 

ターゲット人材の設定と求人の作成

上記の人材像を踏まえて、以下のようなステップで採用を行いましょう。

・明確なターゲット像の設定
上記の特徴を踏まえつつ、自社の業務内容や企業文化に合致した具体的な人材像を設定します。例えば、「体力に自信があり、責任感の強い30代〜40代の男性」や「コミュニケーション能力が高く、柔軟な対応ができる女性」など、より具体的なターゲットを定めます。

・ターゲットに合わせた求人戦略
設定したターゲット層に効果的にリーチする求人広告を作成します。求人サイトや自社ウェブサイトでの求人情報は、ターゲット層の興味を引く内容や表現を使用しましょう。例えば、体力に自信のある人向けには「充実した研修制度で基礎から学べる」といった表現を、責任感の強い人向けには「社会の安全を守る重要な仕事」といったアピールを行います。

・効果的なブランディング
企業の理念や価値観、働く環境などを明確に伝えるブランディング戦略を展開します。社員インタビューや職場の雰囲気を伝える動画など、リアルな情報を提供することで、応募者の不安を解消し、興味を喚起できます。

・多様な採用チャネルの活用
ターゲット層に合わせて、求人サイト、SNS、職業紹介所など、多様な採用チャネルを活用します。例えば、若年層をターゲットとする場合はSNSを積極的に活用し、経験者をターゲットとする場合は業界特化型の求人サイトを利用するなど、効果的なアプローチを選択します。

・迅速な応募者対応
応募者からの問い合わせや応募に対して、迅速かつ丁寧な対応を心がけます。採用プロセスの各段階で適切なフィードバックを提供し、応募者との良好な関係を構築します。

これらの戦略を適切に組み合わせることで、警備業界における人材確保の課題に効果的に対応することができます。急にこれらのステップをすべて網羅できないという場合も、部分的に実践することで、採用活動が強化され人材を確保しやすくなるはずです。

 

警備業務を効率化!ワンタッチ警備記録システム パトログ

 

ワンタッチ警備記録システム パトログ

 

ソニーのワンタッチ警備記録システム「パトログ」は、警備業務の効率化に効果的なシステムです。巡回ルートにカードを設置し、スマホでタッチ&タップするだけで簡単に警備報告が完了。また、警備業務のさまざまな業務を効率化する以下のような機能も搭載しています。

・スマホをICカードに「タッチ」するだけ簡単なユーザーインターフェース
・どんな場所にも設置可能。現場に必要なものはICカードだけ
・勤怠(上下番)報告、記録、管理など警備会社の手間を削減する勤怠管理システム
・クラウド上でデータ共有ができ、リアルタイムで状況を把握できる「リアルタイムモニタリング機能」
・管理者の負荷を軽減する「自動アラート機能」

データをクラウド上で共有でき、警備員の状況をリアルタイムで確認できるのもポイント。記録したデータを請求書や巡回報告などの作成に活用することも可能です。上下番などの警備業界向けの勤怠管理システムも搭載しており、勤怠(上下番)報告、記録、管理の手間を大幅に削減できます。人手不足にお悩みの方は、導入も設置も運用も簡単なソニーのワンタッチ警備記録システム「パトログ」の導入を検討してみてください。

 

製品情報:ワンタッチ警備記録システム パトログ

 

まとめ

深刻化する警備員の人手不足。需要に対して供給が追い付かず、採用や人材確保に悩みを抱えている方も多いでしょう。ただ、就業環境や待遇・福利厚生を改善したり、キャリアパスを明確にしたりすることで、定着率が向上するほか、採用にも人が集まりやすくなるはずです。また、システムの導入によって効率化を図るのも効果的です。システム導入によって、業務負荷が軽減し、省人化も実現できるため、ぜひ導入を検討してみてください。

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