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【大成建設株式会社 様】建設現場における新規入職者の施工技術習熟度を高め、次世代に向けた担い手の教育を強化

大成建設株式会社ご担当者様

 左から安全本部の埋橋様、小西様 

 

課題

  • OJTを中心とした施工技術習得機会の希少化による「現場作業の​生産性・品質の​低下」への懸念
  • 型枠や​コンクリートなどの​研修用資材を​用意する​コストの負担、研修場所の制約
  • 研修指導者不足、指導の質の​ばらつきに​よる​研修品質の​低下

 

効果

  • 反復学習を​通じた​スキル定着に​よる​現場作業における​生産性の向上
  • 現場作業における品質低下の懸念の解消
  • 研修用資材を準備する​コストの低減
  • 指導の​均一化に​よる​研修品質の​向上

 

日本を​代表する​総合建設会社で、​国内外の​大規模プロジェクトに​多数の​実績を​持つ大成建設株式会社は、​「人が​いきいきとする​環境を​創造する」という​グループ理念を​もとに、​建設を​通じて​人々の​豊かな​暮らしと​社会発展への​貢献を​めざしています。​

協力会社への人材育成の​課題を​きっかけに​VRを​使った​研修コンテンツ企画を​立案し、​導入・社内浸透を​進めてきました。​

今回は安全本部の​埋橋様と​小西様に​VRコーチングの​導入背景から​現在の​活用状況、​今後の​展望に​ついてお話を​伺いました。 

 

人材育成における課題をVRにより解決したい

 

ー VRコーチング導入前の課題を教えてください

 

建設業界全体に​言える​ことですが、​現場の​人材不足と​いう​課題が​ある​ため新規入職者の人材育成を早期に​進める​必要が​ありました。

特に近年は工業高校からの採用が厳しくなり、普通科出身者など建設業界を全く知らない入職者も増えています。

そのため​、​座学​研修だけでは​受講者の​習熟度が​上がらず、​現場に​出た​時の​パフォーマンスに​課題が​あった​ため、​より​実践的に​繰り返し​学べる​コンテンツを​探していました。​

 

大成建設安全本部ご担当者様

大成建設安全本部ご担当者様2

 

ー 最終的にVRコーチングを選んだ決め手は何ですか

 

現場さながらの臨場感を再現し研修効果を最大化するために、クオリティの高いCGを活用したVRコンテンツを提供していることが大きな決め手です。​360度カメラで​撮った​現場写真や動画は現場の臨場感や没入感がありますが、どうしても「見て終わる」体験にとどまり、学んだ内容を現場作業に活かすことが難しいのが現状です。
一方、CGによるVRコンテンツは、実際に手足を動かしながら作業を体験できるため身体を使った“体得”が可能です。まるでゲームをプレイしているような感覚で、楽しみながら安全確認や施工手順を身につけることができます。こうした学びは、現場での作業精度や安全性の向上に直結します。
さらに、建設業界全体での活用を目指すうえでも、リアルな臨場感と高い没入感を両立したクオリティが不可欠でした。そこで、ゲームソフト制作で豊富な実績を持つソニーさんが手掛けるコンテンツに期待し、ビジネスパートナーとして選出させていただきました。 

 

安全巡視ゲーミフィケーション

玉掛け作業背景VR

鉄骨サビや影、背景などをリアルに再現し、没入感を演出

 

研修受講者の習熟度アップと準備にかかるコスト削減を実現

 

ー VRコーチング導入後の変化を教えてください

 

研修受講者の​習熟度が​上がったことが​大きな​変化だと​考えています。​

例えば、高所作業のような​危険箇所での技能​研修や災害体験による安全講習を複数回​実施する​ことは難しいのですが、​VR上で​一度​コンテンツを​構築すれば​何度でも​利用できる​ため、​繰り返し学習する​ことで​習熟度が​高まったと​考えております。また採点機能を取り入れ、作業のポイントをよりわかりやすく習得できるようになりました。

また、​コンクリートの​打設作業などの研修では​、実際の​資材を​準備していましたが、​VRで​再現できる​ため資材コストを​低減できるようになりました。 

 

技能研修コンクリート打設

 

技能研修(コンクリート打設作業)

コンクリ打設点数ゲーム

 

研修結果を点数で表示

 

 

研修指導の属人化が減り、受講者のモチベーションも向上

 

ー VRコーチング導入に​よる​研修講師側の​変化を​教えてください

 

以前は研修講師に​よって​教え方に​ばらつきが​ありましたが、​VRの​中であらかじめ危険個所や​説明ポイントを​組み込んでいる​ため、研修の​品質を​保つことができるようになりました。​

また、バーチャル空間を共有しながら複数人でプレイできるため、研修講師の予定による時間や場所の制約がなく、実施できることも期待できます。 

 

 

ー VRコーチングで研修を受けた入職者や就活生における変化はありましたか

 

受講後の​アンケートにて、​「ゲーム形式で​研修が​楽しく​でき、​現場での​モチベーション向上に​つながった」と​回答いただきました。​また、「ぜひ同僚や後輩にも受けてほしい」といったコメントもあり、受講者の満足度の高さがうかがえます。

さらに、​就活生からも「​VRで​現場体験する​ことに​より、​建設業界に​興味を​持つきっかけに​なった​」といった反応が寄せられており、教育・採用の両面で効果が見られています。

 

安全講習大人数ヘッドセット

 

安全講習(高所作業)を大人数で実施

高所作業危険体験VR

 

高所作業による危険体験を実施

 

 

建設業界全体に向けた利用拡大と研修コンテンツ拡張に期待

 

 

ー 今後はVRコーチングをどのように活用していきたいですか

 

コンクリート打設のような事前準備が必要な場面や高所作業のような危険シーンは多岐にわたるため、コンテンツを拡充して幅広く学べるように活用できればと考えております。
今後はこの取り組みを一部の企業や現場にとどめるのではなく、建設業界全体で共有し、業界全体の安全レベルや技術力の底上げにつなげていきたいと考えています。

VRは単なる一時的な技術ではなく、“これからの建設教育の標準”となるポテンシャルを持っているため、より多くの企業にこの技術を広げていけるよう、継続的に取り組んでいきます。

 

安全巡視採点ゲーム

 

現場の安全巡視

鉄骨玉掛け作業複数人

 

鉄骨の玉掛け作業

 

 

 

ー 研修講師だけでなく、受講者やこれから建設業界を目指す皆さまにも効果が生まれたこと、嬉しく思います!引き続きVRコーチングがご支援できるように改善を進めてまいります。貴重なお話をありがとうございました!

 

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